会社を休職中に行ってきた日本一周の旅 東京~松本~大阪編 その①

こんにちわ

こもすけ△です。

 

前回は休職をきっかけに自転車で日本中を旅した話を書きました。

 

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旅行に行ったおかげで

 

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「病気が直った」、「元気になった」、「復職できた」

ような気がします

 

正直、休職中の旅については書くべきか迷いました


他の人から見るとただ遊んでいるように見えるので。
でも今現在、自分が働けているのは休職中にいった旅のおかげといっても過言ではないと思います。

 

そして今回は自転車を持って帰る為、東京から実家のある大阪まで走った長期旅の始まりとなるお話です。
私と嫁でそれぞれ一台づつ、輪行ではなく、全て自走です。それも太平洋側ではなく、わざわざ長野経由で行きました。
昔の道で言う、中仙道を通るのに近いと思います。

 

始まりの地 高崎へ

 

東京に住むサイクリストが、自走で長距離旅行にでかける場合、最大の難所は首都東京からの脱出だ。
都市部さえ脱出すれば走りやすい道もたくさんある。その為、まずは川沿いの大規模自転車道(荒サイ、江戸サイ、利根サイ)を使い北上するのが定石だ。


そして、今回のコースの最初の目的地は群馬県高崎市
群馬県は未開の地、秘境の地と呼ばれ、誤ってサイクリストが踏み入れると山の民に捕まって焚き火で丸焼きにされてしまう。

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しかし、この高崎や前橋は群馬の中でも栄えているので、おそらく「人間の言葉も通じる」であろう。


高崎につけば、そこを起点に軽井沢へヒルクライム、同じく長野県の上田を経由し、サイクリストの天国の松本まで向かう


まずは、群馬の入り口こと高崎を目指すべく、荒川サイクリングロードからスタートする。


飽きるくらい走りなれた荒川サイクリングロード


「いつもと違う風に感じるのは、なぜだろう。」


日が登る前に出発しているので、進む先は真っ暗だ。川や緑など何も見えない。
暗闇でも走る事ができるように、1000ルーメン以上あるライトをつけている。
昔、サイクリングロードを走っている時、「車が来た」と間違われたほどの明るさだ。
この明るさなら、いつも通り安心して走る事ができる。

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ただ、今日はなぜか心が”ざわざわ”する。いや、”わくわく”しているのだろうか。
いつも通りの荒サイとはいえ、今日の目的地は、彩湖でも榎本牧場でもない、「長野」なのだ


荒川サイクリングロードをずっと行けば熊谷にたどり着くのだが、そもそも自分は熊谷にすら行った事もない。


延々と続くサイクリングロードを走りながら、やっと熊谷駅に着いた。始発前の駅にはまだ誰もいない。真夜中の熊谷駅でトイレ休憩をすます

 

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熊谷に着いたのに達成感はなく、心は次の目的地"高崎"に向かっている。


そう、右脚も左脚も早く軽井沢へのヒルクライムをしたくてたまらないと言っている。
軽井沢には輪行では行った事はあるが、自走で行くのはもちろん今回が初めてだ。


熊谷からは新たに利根川サイクリングロードに入り、高崎を目指す。
これがまた思いのほか長い。


実は、後日に新潟へ行った時も、同じようなルートを利用した。
その時は、あまりの長さから来る疲労と飽きの為、野営用のテントを張って休憩したほどだ。


早朝の河川敷の公園でテントを張って爆睡する夫婦


とうとう自分も来るところまで来たな」と思った。
しかし、夜が明け、太陽が登り、少しづつ暖かくなる中での居眠りは最高に気持ち良かった

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やっとの事で利根川サイクリングロードを抜けても、碓氷峠の入り口まではそこそこかかる
もどかしい


ここまで来ると峠まではもう少し。高崎から碓氷峠までの道のりにしばしお付き合い頂きたい。


利根川から高崎駅までは国道354号が無難だ。最短でいけるし、車道が怖い場合は広くて走りやすい歩道もある。


高崎駅からは、一応、烏川▪碓氷川サイクリングロードという名の自転車道があるが、気持ちよく川沿いを走れるのは前半だけで後半から国道に合流する。

サイクリングロードといっても国道の歩道になっている。

 

 




そのため、Googleマップで迂回路を探した。
ちょうど、北方面に抜け道となる県道を発見!
国道と並走するようになっていて、ストレスなく横川駅に到着峠の釜飯で有名な横川だ。

 


横川から軽井沢へは、主に車が通るバイパス旧道となる碓氷峠に別れる。
碓井峠は、めがね橋などの観光目的の車も通るが、ほとんどの車がバイパスに向かい、特にトラックと一緒に走らなくて良いのがなにかと嬉しい

 

いざ碓氷峠


いよいよ待ちに待った本格的な碓氷峠へのヒルクライムの始まりだ。


碓氷峠は交通量は少ない上に斜度もユルく走りやすいらしい


らしいというのは、この時、初めてBrompton(ミニベロ)でヒルクライムしたので基準がよく分からない。おまけにここまで平地とはいえ長時間走り足はへろへろ荷物はいっぱいなので、全然楽に感じられない


一方でロードバイクに乗る嫁は楽しそうに楽々登っていく
碓氷峠はカーブが多く、すぐに背中が見えなくなってしまった▪▪

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碓氷峠はカーブが多く、各カーブには番号が表示されている。
ひとつのカーブを登る度に番号が増えていく


番号が1から始まり、


・・・31、32、33、34、


今はその番号、それをモチベーションになんとか登っている


ただ、大切な事を忘れていた事に気づく。


いったいこの番号ていくつまで続くんだっけ


▪▪▪


うん、確か54でゴールだった気がする


荷物が重くダンシングを交えながら登っていく。斜度はキツくないのでなんとか50くらいまできた。


そして、番号が51、52、53、54、、、


さらに、55、56、57、58▪▪▪


あれ?


どんどん増えていく。


え?何番まであったけ?


恐る恐る調べると184


まだ1/3じゃんショックを受た僕は無の境地に入るにした。


ひたすら無心で登り続ける。


なんかもう、東京ー大阪間のコースなのに、前半の前半で、すでに右膝に違和感を感じている。
これからラスボス長野がまだ控えているのに、爆弾をかかえてしまった
これが、高校3年目最後の夏、インターハイ3日目のゴール前なら葛藤のすえにリタイアし、あとは後輩たちに託していただろう。


しかも雨まで降ってきてめちゃくちゃ寒い。(ホントにリタイアしたい・・・)


でも、登りきったあと、軽井沢の看板が目に入り、ここまでの苦労が一気に報われる。




しかし、ヒルクライムはここで終わりではない。
個人的には有名なこの碓氷峠より、この後に走る千メートル林道がお勧めだ。


軽井沢から上田へは国道18号線が最短だ。でも個人的にはなるべく国道は走りたくない。
理由は、安全面を考えてという事もあるが、せっかく空気のおいしい所に行っているのに車の排気ガスを吸いながらサイクリングしたくないのだ。


そこで選んだのが、国道18号線の北部を並走する千メートル林道と浅間サンラインだ。


千メントール林道までは中軽井沢駅まで向かい、そこから北へ、また少し坂を登らないといけない。


雨のせいむちゃくちゃ体が冷えている上に、空腹で死にかけていた
もうパトラッシュと一緒に眠ってしまいたい気分だ。


中軽井沢の駅前は、あまり栄えていない。
少しさみしい気分になったが、自動販売機でホットなコーヒーを買い、体を少し暖める。

 

事前に買っておいたパンで補給をすまし、少し回復したので、千メートル林道へ向かう。


碓井峠を登りきった直後に、ヒルクライムを続けるのは少ししんどい。
でも、豊かな自然の中に、おしゃれな白いカフェ、その自然に調和した別荘があり、ここち良い疲れの中、軽井沢を満喫したサイクリングになった。





そして、それは林道も例外でなく同様に素晴らしい。


もともと僕は林道を走るのは好きだ。
木漏れ日から太陽がさし、木々の間をゆっくり時間をかけて登っていく。
ちょうど良いそよ風を感じ、たぶんマイナスイオンみたいのも出ているのだろう。(見えないけど)


車もほとんど通らず、プチ自転車天国だ。
さらに、天気もやっと良くなってきた。

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一般的には、林道というのは交通量が少ないのを引き換えに、道が荒れていたり、斜度がエグかったりする。


でもこの千メートル林道は、舗装も綺麗で、適度なアップダウン。
気持ちいいサイクリングを体験できる。

 

”軽井沢”はどこを走っても素晴らしいのだ

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千メートル林道が終わるとこんどは浅間サンラインを走る。


事前情報では、「交通量も少なく景色も綺麗い。おまけに上田まではくだり基調。国道を走るよりぜったいこっち」らしい。

で実際走ってみると

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浅間サンラインは交通量は少ない

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でもトラックはバンバン通るよ

 

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浅間サンラインはくだり基調で楽チン

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でも、アップダウンがあるから、登りもいっぱいあるよ


特に、ヨロヨロと登坂している時に、トラックに追い抜かれるのは、けっこうなストレスだ。
ちなみ確かに景色は綺麗だった。緑豊かな風景が小諸市方面に広がっている。(もちらん道中ずっと景色が開けているわけではない)



しばらくするとすると、右側に歩道が見えてくる。
この日は上田に宿泊する予定だ。ここまで来ると、あともう少し。ゆっくり安全に歩道を走る。

 

 




車が来ていない事を確認し、歩道のある右側へ横断する。
無事、歩道に乗り上げ、これでストレスなく走る事ができる。


もちろん歩道は歩道で走りにくい部分はある。
この道でいうと、少し段差があり、定期的にガタンガタンと振動を感じる。


ここは腕の見せ所。少しサドルからお尻をあげ、中腰になり、腕と膝を少し曲げる。
人類に生まれつき搭載されているサスペンションを利用するのだ。
訓練すれば、スポーツバイクでも歩道を快適に走れるようになる。


しかし、どうも自分の判断が甘かったことに気づく。
この段差攻撃、エンドレスやん


ひび割れのような段差がずーーーと続いている。
ロードバイクの嫁の方が先に悲鳴をあげた!!
長野!!もっと金つかえ!舗装しろ!


限界を越えてしまったので、嫁のビアンキちゃんと、サドルが大きいBromptonを一時的に交換してなんとか走りきった。
無事、嫁のお尻は守られた。


最後は、浅間サンラインから逃げて"小諸上田線"で上田駅を目指す。(県道は79号線のまま)
道は狭いが交通量が少なく走りやすい。


上田駅の近くのホテルで一泊して、明日はいよいよ松本へ向かう。


つづく